こんにちは、介護歴7年目のはるはるです。
私は、脳梗塞の後遺症で片麻痺になった実母を家族で交代で介護をしています。
母は要介護者になり13年。年々要求や要望がエスカレートしてきました。
介護が必要になった母は私に「子育てや仕事をせず、介護するのが当たり前」とよく言います。その言葉で、私も応えるべきかの判断をどうしたら良いのか悩み続けていました。
そんな中、父からの「自分の生活を第一に考えなさい」という言葉で目が覚めましたが、受け入れられない要求は、介護者を介護うつに追い込む大きな要因になります。
あなたも、次々と投げかけられる「わがままな要求」に振り回されて悩んでいませんか?
私の経験をもとに、介護する親のエスカレートする要求をどこまで聞くか判断するポイントを3つにまとめました。
ぜひ参考にしていただくと嬉しいです。
①親の介護のわがままはどこまで聞く?まずは精神状態が変わってしまったことを念頭におきましょう。
介護が必要になった親のわがままな要望に、「何でこんなことを言うんだろう」と、最初はショックを受けると思います。その気持ちの整理が大変だと思いますが、認知症や高齢者うつなどによって、精神状態が変わってしまったことをまず念頭に置くことが大事です。
ポイント1:介護が必要になった親のわがままに冷静な判断を意識する
介護が必要になった親で気を付けなければいけないのは、どうしてもすべての要求を聞いてあげなければならない精神状態になってしまうことです。
介護が必要になった初期の頃は通常の要求だったものが、少しずつエスカレートし、介護者である子供も気づかないうちに、無理な要求を応えてあげようとして追い詰められてしまいます。
「ちゃんと判断ができなくなったんだ」と割り切って、冷静に話を聞くようにしましょう。
ポイント2:介護が必要になった親のわがままに罪悪感を持たないように意識する
介護が必要になった親のわがままな要求を聞けないことに、冷たいのではないかと自分を責めるなど、罪悪感を覚えることがあると思います。
優先するのは、「①自分→②夫や子供→③要介護者」の順番。
自分のことができていないのに、要介護者の要求を優先すると、追い詰められ介護自体が難しくなってきます。
要求に応えないことに怒りをぶつけてくることもあるでしょう。
しかし「自分優先」で気持ちを割り切り、罪悪感を感じないよう意識しましょう。
②介護が必要になった親のわがままの「絶対できない要求」を振り分ける
介護が必要になった親のわがままも、通常なら「おかしい」と判断できる要求も、頻繁に要求されていると、洗脳されたように要求に応えなければならない精神状態になります。
「わがままレベル」の要求と「絶対不可能」な要求に、冷静に判断して振り分けましょう。
ポイント1:介護が必要になった親のわがままで出来ることは期限を伝えましょう。
わがままレベルの要求でも、対応がかなり大変ですよね。怒りの気持ちも生まれると思いますが、怒っても何も変わらず、余計悪化することもあります。
寂しさや病気からわがままを言ってしまうことを理解してあげて、できることは「いつできるのか」を伝えてあげましょう。
私は2歳のイヤイヤ期の子供に対応するような感覚で、気持ちの整理をしています。
・今すぐ〇〇してほしい/〇〇がほしいと言う。
・行きたいと言っていたのに、急に行かないと言う。
・ごはんを食べなかったり、味に文句をつける。
ポイント2:介護が必要になった親のわがままの受け入れられない要求は断固として断りましょう。
介護が必要になった母は私に「子育てや仕事をせず、介護するのが当たり前」とよく言います。その言葉で、私も「私がやらなければならない」と思い、行動に移そうとしたことがありました。
父からの「自分の生活を第一に考えなさい」という言葉で目が覚めましたが、この受け入れられない要求は、介護者を介護うつに追い込む大きな要因になります。
受け入れられない要求は先に予想しておき、断固として応えられない姿勢をみせましょう。家族だけで抱え込まず、ケアマネージャーなど、第三者と一緒に伝える方法が良いと思います。
・介護者が必要な用事で出かけることを拒む。
・介護に専念できるよう仕事をやめるよう要求する。
・デイサービスやヘルパーなど、介護サービスを利用しないよう要求する。
・離婚して引っ越ししてくるよう要求する。
③介護が必要になった親のわがままを聞くのは「自分の子供に言ってもいいことか」で判断しましょう。
介護が必要になった母は、通常ならおかしなわがままも、普通の表情ではっきりと要求を言うので、つい応えてしまいがちですが、認知症や高齢者うつで判断力が衰えている状態です。
もしお子さんがいるのであれば、「自分が子供に言ってもいいことなのか」で考えると判断しやすいです。
〇自分の介護をするために、子供に仕事をやめてもらいたいですか?
〇自分の要求を聞けない子供に、暴言を吐きたいですか?
〇子供が、すべての犠牲を払って介護をすることを望みますか?
今、判断力がある現在の自分が考えることは、介護されている親の本当の気持ちと同じだと思います。
自分が、自分の子供に言いたくないような要求は、「応えてはいけない要求」だと判断できます。
まとめ|介護で共倒れにならないために、頭は常に冷静に!
介護されている親は、自分の子供なので、余計言葉を選ばずに要求を投げかけてきます。
介護者である子供は、気持ちの整理がとても大変ですよね。ぶつかることも多々あると思いますが、怒りのパワーは身体も心も疲れさせます。
要介護者の親を変えるよりも、自分の気持ちを整理することが早道です。判断力がなくなったと理解してあげた上で、おかしな要求はハッキリとできないことを、冷静な気持ちで伝えられるよう努力しましょう。
そして自分だけで抱えず、他の家族や友達、ケアマネージャー、介護職員など、気持ちを吐き出すことも大切です。