
こんにちは!3人子育て真っ只中、専業主婦のはるみです。
子育てで毎日バッタバタ…なかなか分厚い本を落ち着いて読む時間はなく。でも、絵本なら子ども達と一緒に読めるので、毎月10冊は読むようにしています。
そして、絵本の魅力を子ども達に知ってほしいと、幼稚園や小学校で5年間絵本の読み聞かせをしてきました。現在も継続中^^
そんな私が、自分も大好きで子供たちの反応も良かったおススメの絵本が、「ハエをのみこんだおばあさん」。題名も衝撃的ですが、特に幼稚園から小学生くらいの子ども達が、楽しむ要素がギッシリつまっています。その上大人にもおススメしたいのが、ある教訓が隠されているから・・・。
それでは、
絵本を手にしたきっかけは、カラフルなイラストと、ちょっとした仕掛けがあるかわいい絵本だったから。
図書館で絵本を探す時は、私はまず気に入ったイラストから手にとります。
今回紹介する「ハエをのみこんだおばあさん」も、イラストのかわいさ、色のカラフルさ、そしてページに穴が空いているくり抜き仕掛けがある絵本だったので、子ども達が喜びそう!と思い手にしました。
最初の一行を読んだだけで「えー!!!」と子ども達が声を出して驚く。「ハエを飲み込んだおばあさん」はどんな話?
「あるところにハエをのみこんだおばあさんがいました」と、最初の一行から衝撃的!!
そしてそのおばあさんは、
ハエを捕まえてもらおうと、クモを飲み込み、
クモを捕まえてもらおうと、トリを飲み込み
トリを捕まえてもらおうと、ネコを飲み込み…。
だんだん飲み込む動物が大きくなっていき、しまいには馬!!
そして最後になんと、おばあさんが死んじゃうお話。
え!ハッピーエンドじゃないの??
最後は解決する方法が出てくると思っていたので、最初読んだ時には私もびっくりしました。しかも「死」というキーワード。子ども達に読み聞かせて良いのだろうか…と迷ったこともあります。
そんな心配もよそに、特に幼児から小学生の子ども達にはとても反応が良い絵本です。小学生の男の子は「しんじゃうこと」に大笑い。男の子ってそうですよね(笑)
アメリカで歌い継がれてきた歌がもとになった絵本。言葉遊びのようなテンポの良さが、子ども達に人気の理由!!
この絵本は、アメリカで昔からみんなに愛され歌い継がれてきた歌がもとになった絵本だそうです。日本語訳されている言葉も、とてもテンポがよく、同じ言葉の繰り返しがあるので、子ども達が口ずさみたくなるのも納得!!
おばあさんが動物を飲み込む度に出てくる、「おばあさん、しんじゃうかもしれないね」というフレーズが子ども達の笑いを誘い、テンポの良い言葉遊びは、「真似したい!」「言ってみたい!」という気持ちをくすぐります。
この絵本の英語名は、「An Old Lady who Swallowed a Fly」。You Tubeなどで調べると、歌も出てきますので、気になる方は是非チェックしてみてください。
実は奥が深い。実は大人にも読んでほしい「ある教訓」がかかれた絵本。
この絵本の日本語訳をしている、木坂涼さんと、木坂さんのご主人で同じく絵本の日本語訳等をしている詩人のアーサー・ビナードさんにお会いする機会があり、なんと直接「ハエをのみこんだおばあさん」の隠された意味を教えて頂きました。
それは、”おばあさんがなぜハエを飲んだのか分からないけど、おばあさんはハエのせいで死んだわけではない。”ということ。
私なりの解釈ですが、
ハッキリとした原因は分からないけど軽い風邪をひいたので、風邪をなおすために薬を飲み、
のどの痛みは治ったけど、副作用で体がかゆくなり、
かゆみを治すために、また薬を飲み、
かゆみは治ったけど、また別の場所が調子が悪くなり…。
気づいたら、ずーっと身体の調子が悪くなりました…とさ。
そう、身体の調子が悪くなったのは、最初の風邪が原因ではない。自分の行動により、薬漬けになってしまったことが原因。ちょっと例えが下手かもしれませんが。
つまり、問題が発生した当初は大した事はなかったのに、目の前だけを見て行動したせいで、どんどん問題が膨らんで失敗したということ。大人なら誰しもが経験していますよね。
「問題を見誤るな!」そんなことを伝えてくれている気がします。
「ハエをのみこんだおばあさん」いかがでしたでしょうか。大人になると、絵本に接する機会も少なくなりますが、大人になったからこそ、子どもの頃とは違った意味が見えてくる本もたくさんあります。是非この機会に、絵本の世界に触れてみませんか。
